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1．空き家率は年々増加中

空き家率というのは、空き家の定義である「1年以上住んでいない・使われていない家」の割合のことで、昭和38年から増加し続けています。

平成30年の統計では、空き家率は13.6％にのぼっており、100戸のうち、10戸以上は空き家になっています。この割合は過去最高で、今後も過去最高を更新し続ける可能性が高いです。

空き家がゼロであれば、空き家で起こるトラブルやリスクは発生しません。そのため、空き家を減らすことが空き家問題を解決する近道です。

2．空き家の放置によるトラブルは様々

空き家問題は、空き家が増加することが問題なのではありません。極論、空き家だらけであっても所有者がきちんと管理していれば問題にはならないでしょう。

では、なぜ空き家問題が発生しているかというと、空き家を放置することによるトラブルが発生することが影響しています。

空き家を放置すると、庭の雑草が伸び放題になったり、建物が老朽化して倒壊する恐れがあったり、不法占拠されたりというトラブルを招きます。衛生上、景観上の問題も多く、近隣には悪い影響が及びます。

様々な問題が起こることによって、空き家問題は社会で注目される問題となっています。

1．少子高齢化問題

少子高齢化問題は、日本の深刻な問題として知られています。所有者が高齢になると、子どもの家や老人ホームに転居するのはよくあるケースです。

また、病気によって長期入院を強いられることも少なくありません。その際、所有者が不在になって空き家化してしまいます。

高齢化とともに少子化も進み、高齢者が住んでいた家を引き継ぐ子供の数が減ったことで、空き家率の増加には歯止めが効いていません。

さらに高齢の所有者が亡くなってから相続した場合でも、その後住まずに空き家を放置するケースも多いです。家が遠すぎて管理するのが大変、整理する時間がないなどと放置するうちに、どんどん老朽化していきます。

2．新築を好む傾向

日本は、中古住宅よりも新築住宅を好む傾向があります。また、日本には中古住宅の資産価値を査定できるノウハウや仕組みが確立されていないため、「中古よりも新築の方がよい」という意識を多くの人が持っています。

3．節税のため

土地の所有者には、固定資産税が課せられています。建物を壊して更地にすると、建物が建っている土地と比べて最大で6倍もの固定資産税を支払わなくてはなりません。都市計画税も、最大3倍に跳ね上がります。

そのため、節税を目的として、老朽化していても建物を残しておきたいと考える方が多いのです。